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穐田 純也 記事一覧

ECナビ比較 黒物家電・カメラ担当|元家電量販店員

元家電量販店員。その後、国内最大手の商品比較メディア「マイベスト」に入社し、商品比較する専門家として黒物家電やガジェット、カメラなど数百点を超える商品を触って比較検証してきた。ヨドバシアキバでのカメラ・周辺機器販売6年、カメラセミナー講師、YouTube出演、日テレ「ZIP!」などのテレビ番組出演、経済誌への掲載も経験。自身の経験を活かし、現在はECナビ比較にてユーザーに寄り添う本質的な選び方やおすすめ情報を発信中。

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スマートウォッチの血圧測定の仕組みを徹底解説

心電図や光学センサーから血圧を算出するのが主流

測定方法 仕組み 特徴
カフレス式 手首を加圧せず、心電図センサーや光学センサーから血圧を算出する。 実際より高い、または低い数値を記録する恐れがある。 ※1
カフ式 バンド部分がカフとして膨らみ、手首を加圧して血圧を測定する。 医療用の血圧計に近い高精度な測定が可能。

血圧が測れると謳う多くのスマートウォッチでは、心電図センサーと光学センサーから血圧を算出しています。医療用や家庭用の血圧計が採用する「カフ式」、つまり腕にカフを巻き加圧して測る「オシロメトリック法」とは異なるものです。カフを使用しない測定方法で、カフレス式とも呼ばれます。

電気信号と光学センサーの組み合わせで把握できる数値は、あくまでおおよその値でしかなく体調変化の参考としてチェックするのが正しい活用法。血圧に変化があった場合は、医療用の血圧計で測定するようにしましょう。

※1 参考:UW Medicine『「カフレス」機器による血圧測定には注意が必要
※1 参考:National Institutes of Health『日常血圧モニタリングにおける腕時計型血圧モニタリング装置の実現可能性

管理医療機器の認証を受けたモデルは基本的にカフ式

管理医療機器の認証を受けたモデルは、電子機器メーカーのオムロンとHUAWEIが販売しています。どちらもカフ式を採用したモデルで、高精度で血圧を測定できます。第三者認証機関や厚生労働省により一定の精度と安全性が認められているので、医師に提出できるレベルのデータをとれるのが特徴です。

心電図センサーと光学センサーを組み合わせて血圧を算出するモデルとは異なり、信頼できる数値を測定できるのが管理医療機器認証のあるスマートウォッチといえます。健康管理ができるレベルの精度を求めるなら、数は少ないですが管理医療機器の認証を受けたモデルを選びましょう。

 筆者の画像家電ライター
穐田純也
Apple Watchも医療機器レベルではない2025年に発表されたApple Watch Series 11、更に以前のSeries 9や10、Ultra 2にも、高血圧通知機能が搭載されます。しかし、これはあくまでも慢性的な高血圧の兆候を検知し、高血圧の可能性を通知する機能。構造的にも実際に血圧を測れるわけではなく、あくまでも体の変化を傾向として知らせる程度の機能です。血圧が測れるわけではないので注意してくださいね。

本記事では管理医療機器認証モデルのみ紹介

本記事では、管理医療機器認証モデルの2選に絞って紹介します。2025年11月現在、日本で管理医療機器認証を得たスマートウォッチは、オムロンとHUAWEIの2社以外からは販売されていません。その他の血圧測定機能付きスマートウォッチは日本の管理医療機器認証を得ておらず、「血圧の数値を推定する程度の正確さ」であると考えてください。

実際に、米国医師会が発行している世界的に権威のある医学雑誌にも、「カフを使用しない血圧測定装置は、精度の検証が進められるまで使用を推奨できない」※と表記されています。そのため、高血圧や心臓疾患の予兆の見流しリスクをなるべく下げるためにも、医療用の血圧計に近い精度で血圧が測れる管理医療機器認証を得たスマートウォッチを選ぶ必要があるのです。

※ 参考:JAMA Cardiology『カフレス血圧測定装置 - 精度と臨床使用に関する国際的な視点

 筆者の画像家電ライター
穐田純也
少ない選択肢でも、精度を重視するなら最適解。本記事のランキングは選択肢が少ないと感じるかもしれませんが、2つのモデルは高精度の血圧測定でしっかり健康状態をモニタリングしたい人に最適。医師にも提出できる正確な血圧を手軽に測りたいなら、ぜひ本記事で紹介する2つの製品から選んでみてください

おすすめ商品比較表

商品名 リンク 最安価格 ポイント 血圧測定の正確さ 機能の豊富さ バッテリーの持ち コスパ
1HUAWEI WATCH D2 HUAWEIHUAWEI WATCH D2 49,318 機能も精度も充実!医療機器認証の新定番 5.0/5.0 5.0/5.0 4.5/5.0 3.5/5.0
3オムロン ウェアラブル血圧計 HCR-6900T-M オムロンオムロン ウェアラブル血圧計 HCR-6900T-M 87,460 信頼性が高い日本メーカーの医療認定スマートウォッチ 5.0/5.0 4.0/5.0 3.0/5.0 3.0/5.0

血圧が測れるスマートウォッチのメリット

丸形のスマートウォッチ
参照元: https://pixabay.com/ja/

常に着用できて測り忘れを防げる

常に着用して手軽に使えるので、血圧の測り忘れを防げるのがメリット。カフ式の血圧計のように都度取り出してセットする手間がかからず、測定が面倒で後回しにしやすい人には特におすすめです。

更に、簡単なボタン操作で測定できるモデルが多く、出先や旅行先でも決まった時間にサッと測定できます。

日々の血圧を簡単に記録できる

血圧測定機能付きスマートウォッチはスマホと連動する機種が多く、測定した数値をアプリに共有できます。数値をメモしたり入力したりする必要がないので、日々の血圧を簡単に記録できるのが魅力。自分で見返して体調を確認する、医師に見せて相談するなど、データを手軽に活用できるのも強みです。

血圧が測れるスマートウォッチのデメリット

AOD機能搭載のスマートウォッチ
参照元: https://www.amazon.co.jp/

高精度な医療用は種類が少なく高価

血圧測定の精度を重視する場合は医療用モデルがおすすめですが、通常モデルと比較して種類が少なめ。価格も高く、気軽に購入しにくいのがネックです。

ただし、診察時に提出できるレベルのデータを測定できるので、血圧をしっかり管理したり、健康管理に力を入れたい場合は重宝します

医療用モデル以外の機種は精度が低い

管理医療機器の認証を受けていないモデルでも血圧を測れますが、測定精度は低め。測定のたびに数値が変わる、機種によって数値が違うなどの声も多く、あくまでも参考程度にするのが良いでしょう。

健康管理や生活について医師から指導を受けている人は、医療機器認定を受けているスマートウォッチや病院で血圧を測るようにしてください。

血圧が測れるスマートウォッチの値段相場

スマートウォッチを置いている
参照元: https://pixabay.com/ja/

医療機器認定モデルは5万円以上

医療機器の認証を受けたスマートウォッチは5万円以上、日本製で人気が高いオムロンの製品は約10万円と比較的高価。その分、血圧測定の精度が高く、日々の血圧をしっかり管理できます。正確な血圧を知りたい、医者から血圧のチェックを推奨されている、という人におすすめです。

通常モデルなら1万円以下とお手頃

健康管理機能の1つとして血圧測定機能が付いているスマートウォッチなら1万円以下で購入できます。医療モデルよりお手頃なのは魅力ですが、血圧測定の精度は低めです。あくまで大まかな数値を捉える機能として使い、過度な信用は避けましょう。

血圧が測れるスマートウォッチの選び方

スマートウォッチをつけている人
参照元: https://o-dan.net/ja/

血圧が測れるスマートウォッチを選ぶポイント
管理医療機器の認証を受けているか
24時間測定か都度測定か
自分のスマホのOSに対応しているか
血圧測定以外の機能が充実しているか

管理医療機器の認証を受けた製品を選ぶ

手軽な使用感と高精度な測定を両立できる機器が欲しいなら、医療用モデルのスマートウォッチを選んでください

管理医療機器の認証を受けたモデルは、一定レベルの測定精度が認められています。信頼性が高いので、診察の際に医師にデータを共有できるのが最大のメリットでしょう。

精度を重視しないなら、管理医療機器でないモデルも選択肢になり得ます。しかし、測定結果の精度はまちまちであり、健康管理をするうえで信用できる数値として活用するのは避けてください。

 筆者の画像家電ライター
穐田純也
測定精度を重視して選んで!繰り返しになりますが、測定方式が光学式のものよりカフを使用した加圧式の方が数値は正確。精度を重視するなら、必ずカフを搭載した血圧測定特化タイプのスマートウォッチを選びましょう。

管理医療機器で選ぶなら価格か使い勝手かで絞る

管理医療機器認証を得た血圧測定対応のスマートウォッチは実質2択。オムロンにするのか、HUAWEIにするのかを決めましょう。

日本メーカー製にこだわるならオムロンを選びましょう。価格は10万円に近く高価ですが、同社の商品は「ウェアラブル血圧計」とされており、血圧計として販売されているほどの精度があると言えます。

スマートウォッチとしての使い勝手も重視するならHUAWEIがおすすめ。管理医療機器認証があり測定精度が認められているうえ、心電図機能や高精度と評判の睡眠測定機能、血中酸素濃度測定機能なども搭載しています。スマートウォッチとしても活用するなら、実績のあるHUAWEIが良いでしょう。

24時間測定か都度測定かで選ぶ

1日の変化を記録するなら24時間自動測定タイプ

24時間自動で測定するタイプは、1日を通して血圧の変化を記録できるのが強み。血圧が上昇、下降するタイミングを数値で確認できるため、生活習慣と血圧の関連性を見つけて改善できます。また、アプリと連動できるモデルなら日々のデータを確認しやすく、医師への共有も簡単です。

ただし、消費電力が多く電池持ちが悪いのは気になるポイント。さらに、正確な血圧を測るため長時間着用しないといけないため、腕時計をする習慣がない人は違和感を感じやすいでしょう。充電管理のタイミング、着用感に慣れてしまえば快適に使えるので、ある程度の期間は使用を続けてみてください。

 筆者の画像家電ライター
穐田純也
なお、HUAWEIの血圧測定対応のスマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2」は24時間の自動測定に対応。一方で旧モデルの「HUAWEI WATCH D」は24時間測定に非対応です。

調べたい時だけ計測するなら都度測定タイプ

操作して都度血圧を測定するタイプは、電池持ちが良く充電管理が簡単。10日以上連続で使えるものも多く、こまめに充電する手間がかかりません。

起床後、食事の前後、就寝前など、決まった時間に操作が必要ですが、特定のタイミングで血圧が測れて、電池切れを気にせず使えるモデルを探している人に適しています。

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穐田純也
オムロンのウェアラブル血圧計「HCR-6900T-M」は都度計測タイプ。測定したいタイミングで手動測定を行います。

自分のスマホのOSに対応したモデルを選んで

iOSとAndroidの両対応モデルなら、ほとんどのスマホとスムーズに連携できます。中にはAndroidのみ対応のアプリしかないモデルもあるので、購入前は対応OSを必ずチェックしましょう。

なお、管理医療機器認証を得たオムロンとHUAWEIのモデルはiPhoneとAndroidどちらにも対応しています。ただし、古いモデルだとアプリが使えない可能性があるため、購入前には念の為自分のスマホで使えるか確認してください。

その他の健康管理機能に注目して選ぶ

毎日運動を続けたいなら運動記録機能はマスト

歩数計や心拍計、運動記録機能が搭載されたモデルは、ウォーキングやランニング、登山、サイクリングなどさまざまなワークアウトのデータを記録できます。毎日の運動を数値で確認できるので、成果を見ながら運動を続けたい人には特におすすめです。

また、運動データの変化から身体の状態を確かめられるので、些細な変化や身体機能の衰えに速やかに気付けるのが魅力。体調不良の際も、わかりやすい診察材料としてデータを活用できるでしょう。

睡眠管理は分析が深い大手ブランドのモデルがおすすめ

睡眠管理機能があれば、睡眠時間や眠りの深さ、質なども記録できます。特にHUAWEIやオムロンといった大手ブランドのモデルなら、睡眠の分析を深くできて便利。モデルによっては入眠までの時間、睡眠のステージも細かく確認可能です。

睡眠不足が続くと高血圧になりやすいので、睡眠からしっかり健康的な血圧を目指したい人は、ぜひ睡眠機能も充実したモデルを選んでみてください。

 筆者の画像家電ライター
穐田純也
特にHUAWEIは睡眠分析が優秀だった過去にヘッドバンド型の睡眠測定専門機器と睡眠測定精度を比較したことがあります。結果的にはAppleやGoogleといった大手メーカーのスマートウォッチと比べてもHUAWEIのスマートウォッチの測定精度は優れていたため、睡眠管理や分析をしたいならHUAWEIがおすすめですよ。

体内の酸素量を示す血中酸素濃度機能にも注目

血中酸素濃度機能とは、体内に十分な酸素が行き届いているかどうかを示す機能です。パルスオキシメーターとほぼ同じ仕組みで計測しますが、医療機器認定を受けていないスマートウォッチで測定した結果は、血圧と同様にあくまでも目安。呼吸障害等の判断には使わず、運動強度や身体の回復機能のチェックで活用してください。

ストレススコアや皮膚温度測定にも注目

スマートウォッチの一般的な機能として人気のストレススコア測定や、皮膚温度測定機能にも注目して選ぶのもありでしょう。

ただし、ストレススコアも皮膚温度測定も、測定結果を健康改善につかうというより自身の傾向を掴むために参考にすべき値です。機能的に絶対に必要というわけではないため、参考にしたい人だけ気にして選んでくださいね。

血圧が測れるスマートウォッチのおすすめメーカー

HUAWEI

HUAWEI(ファーウェイ)は、世界的に有名な中国生まれのIT企業です。スマホやタブレットといった端末の開発・生産・販売のほか、ネットワーク事業も手がけています。HUAWEIもオムロンと同様に医療機器認定を受けているスマートウォッチを出しており、精度が高い血圧測定が可能です。

オムロン

オムロンといえば、体温計や血圧計などのヘルスケア機器で有名な日本の電機メーカーです。ほかにも電子部品や産業向けの制御機器なども展開しています。

オムロンで販売されているスマートウォッチは、医療機器認証を取得した精度が高いウェアラブル血圧計です。医療用や家庭用の血圧計と同じ「オシロメトリック法」を採用しているため、正確な数値が計測できます。また、専用アプリと連携すれば継続して数値を記録できるので、健康管理用にスマートウォッチを導入したい方にぴったりです。

血圧が測れるスマートウォッチのおすすめランキング2選

1HUAWEIHUAWEI WATCH D2

49,318

★★★★☆4.5
血圧測定の正確さ 5.0機能の豊富さ 5.0バッテリーの持ち 4.5コスパ 3.5

機能も精度も充実!医療機器認証の新定番

HUAWEI WATCH D2は、医療機器認定を受けた血圧測定対応のスマートウォッチ。先代のHUAWEI WATCH Dと同様に管理医療機器認証を得たモデルで、血圧測定の精度は信頼できるレベルです。

先代では非対応だった24時間の血圧自動計測機能が追加され、日々血圧を測定し管理する必要がある人にとって更に使いやすくなりました。

先代同様、スマートウォッチとしての使い勝手は非常に良く、性能や機能に不満はまずないでしょう。総合的に隙がなく、価格も手頃なので血圧測定ができるスマートウォッチを探しているすべての人におすすめです。

3オムロンオムロン ウェアラブル血圧計 HCR-6900T-M

87,460

★★★☆☆3.8
血圧測定の正確さ 5.0機能の豊富さ 4.0バッテリーの持ち 3.0コスパ 3.0

信頼性が高い日本メーカーの医療認定スマートウォッチ

オムロン ウェアラブル血圧計 HCR-6900T-M HeartGuideは、医療機器認定を受けている日本製のスマートウォッチです。バンド内側のカフを使用して測定するため、血圧計と同様の精度が期待できます。また、基準値を超える数値が出た場合、ディスプレイが赤くなり知らせてくれるのも安心ポイント。正しい姿勢になると測定を開始する「測定姿勢ガイド機能」も付いていて、測定できなかった場合、アイコンとテキストでエラーの原因を表示してくれます。

さらに、専用アプリをインストールすれば継続的な健康管理が可能。血圧を測る以外にも、睡眠管理機能や電話、メールの通知機能も搭載しています。普段使いに加えて健康管理もしたいならオムロン製品がおすすめです。

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