調査背景
テレワークやハイブリッドワークが浸透し、オンライン会議が日常的になった今、イヤホンは重要なツールとなっています。ワイヤレスイヤホンが普及する一方で、安定性や充電の必要がない有線イヤホンを選ぶ方も多くいます。そこで「ECナビ比較」は、有線イヤホンをウェブ会議で利用している300名の方を対象に、選び方、実際の使用感、そして不満点について調査しました。本調査を通じて、有線イヤホンユーザーがより快適なウェブ会議環境を実現するためのヒントを提供することを目指します。
調査サマリー
- ウェブ会議用に有線イヤホンを選ぶ主な理由は、「充電の手間がない」(40.0%)が最多
- 購入時に重視するポイントは、「価格」(28.0%)と「音質」(26.7%)がほぼ同率
- 適正価格帯は、「1,000~2,999円」、「3,000~4,999円」が過半数を上回る
- イヤホンの価格と品質の関係について「どちらとも言えない」(44.6%)が最多
- 購入実績のあるメーカーは、「ソニー」(38.0%)、「オーディオテクニカ」(21.3%)、「Apple」(16.0%)
- 現在利用中のイヤホンの満足度は、「普通」(53.3%)、「やや満足」「満足」(35.7%)
- 不満点は、「装着感が合わなかった」(28.9%)、「マイクが不調だった」(22.0%)、「耐久性が低かった」(18.4%)
- ウェブ会議用イヤホンを他の用途に使うかについて、「使わない」派が52.6%と過半数
- ノイズキャンセリング機能は「あれば嬉しい」(38.7%)という付加価値的な位置づけが主流
- オンライン会議中に困った経験は、「ケーブルが絡まる」(25.2%)、「特にない」(23.6%)
- 購入時の情報源は、「(口コミとメーカー公式情報の)両方を同程度に参考にする」(34.3%)が最多
調査概要
調査方法 | Webアンケート調査 |
調査対象 | WEB会議で有線イヤホンを使用している全国の一般消費者 |
有効回答数 | 300件 |
調査実施期間 | 2025年2月10日~2月24日 |
ウェブ会議でワイヤレスではなく有線イヤホンを選ぶ理由について聞いたところ、「充電の手間がない」(40.0%)が最も多く、次いで「音質やマイク性能への安心感」(22.0%)、「価格面の優位性」(19.7%)、「遅延が少ない」(17.0%)という結果となりました。業務用途では充電切れによる不測の事態を避けたいという実用的なニーズが最優先されており、音質やマイク性能といった基本性能への信頼感も重要な選択理由となっています。
ウェブ会議用の有線イヤホンを選ぶ際に最も重視するポイントについて聞いたところ、「価格」(28.0%)が最も重視されており、僅差で「音質」(26.7%)が続いています。次いで「マイク性能」(19.0%)、「装着感」(16.7%)となっており、「デザイン」(5.7%)や「ブランド」(3.7%)は相対的に優先度が低いことがわかります。価格と基本性能のバランスを重視する実用的な判断基準が窺えます。
ウェブ会議向けのイヤホンとして適正だと感じる価格帯について聞いたところ、「1,000~2,999円」(36.0%)が最も多く、次いで「3,000~4,999円」(29.0%)、「1,000円未満」(18.7%)という結果となりました。5,000円未満の価格帯で全体の83.67%を占めており、業務用ツールとしての適正な投資範囲と判断されています。「5,000~9,999円」(12.0%)や「10,000円以上」(4.3%)という回答も一定数あり、用途や品質へのこだわりに応じて適正価格の認識に幅があることがわかります。
ウェブ会議用のイヤホンとして購入実績があるメーカーについて聞いたところ、「ソニー」(38.0%)が圧倒的多数を占め、次いで「オーディオテクニカ」(15.9%)、「Apple」(16.0%)、「ボーズ」(14.0%)という結果となりました。日本の音響機器メーカーが強い支持を得ている一方、グローバルブランドも一定のシェアを持っています。回答総数が402と回答者数の300を上回っていることから、複数のメーカー製品を所有している人も多いことがわかります。
現在利用しているウェブ会議用イヤホンの満足度について聞いたところ、「普通」(53.3%)が過半数を占め、「やや満足」(22.0%)、「満足」(13.7%)、「やや不満」(10.7%)と続きます。満足層(「やや満足」+「満足」)が35.7%で、不満層(「やや不満」+「不満」)の11.0%を大きく上回っており、現状の製品に対して一定の評価がなされていることがわかります。
WEB会議用のイヤホンを購入する場合に「高価格 = 高品質であると思うか」を聞いたところ、「どちらとも言えない」が44.6%と最多で、価格と品質の関係について明確な判断基準を持たないユーザーが多いことがわかります。「どちらかというとそう思う」(31.7%)と「そう思う」(5.0%)を合わせると36.7%となり、価格と品質の相関性を肯定的に捉える層が一定数存在します。一方で「あまりそう思わない」(13.9%)と「そう思わない」(4.8%)を合わせた18.7%は、価格以外の要素も品質に影響すると考えている可能性があります。
ウェブ会議用に購入したイヤホンの中で不満を持った点について聞いたところ、「装着感が合わなかった」(28.9%)が最も多く、次いで「マイクが不調だった」(22.0%)、「耐久性が低かった」(18.4%)、「音質が期待以下だった」(18.1%)という結果となりました。長時間使用する業務用ツールとして、快適性や信頼性に対する期待が高いことがわかります。
ウェブ会議用の有線イヤホンを他の用途に使うことがあるか聞いたところ、「ときどき使う」(34.3%)が最も多く、次いで「ほとん「どちらとも言えない」が44.6%と最多ど使わない」(31.3%)、「全く使わない」(21.3%)、「よく使う」(13.1%)という結果となりました。専用利用派(「ほとんど使わない」+「全く使わない」)が52.6%と過半数を占めており、特定用途専用の道具として捉える傾向が強いことがわかります。
ノイズキャンセリング機能の必要性について聞いたところ、「あれば嬉しい」(38.7%)が最も多く、次いで「どちらともいえない」(33.0%)、「特に必要ない」(18.3%)という結果となりました。必須機能ではなく付加価値として認識されており、使用環境や個人の好みに依存する傾向が見られます。
ウェブ会議中にイヤホンが原因で困ったことについて聞いたところ、「ケーブルが絡まる」(25.2%)が最も多く、次いで「特にない」(23.5%)、「音声が聞き取りにくい」(21.1%)、「耳が痛くなる」(18.4%)、「マイクが途切れる」(11.8%)という結果となりました。有線イヤホン特有の課題と基本性能に関する不満が見られる一方、約4分の1は特に問題を感じていないこともわかります。回答総数が365と回答者数を上回っていることから、複数の問題を同時に抱えているユーザーも多く、総合的な品質向上が求められています。
購入時に信頼する情報源について聞いたところ、「両方を同程度に参考にする」(34.3%)が最も多く、次いで「メーカー公式を信頼する」(26.7%)、「どちらも特に気にしない」(23.7%)、「口コミのほうが信頼できる」(15.3%)という結果となりました。多角的な情報収集を行う慎重な購買行動が一般的で、メーカー情報への信頼度が口コミを上回る傾向にあります。
ウェブ会議用の有線イヤホンの購入時の予算について聞いたところ、「1,000~2,999円」(32.0%)が最も多く、次いで「3,000~4,999円」(27.7%)、「1,000円未満」(18.0%)という結果となりました。適正価格帯の回答とほぼ一致しており、消費者の価格感覚と実際の購買行動に一貫性があることがわかります。
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